朝4時に起き外に出てみると天気は晴れてはいるのだけど凄い風。1時間ぐらい様子を見ながら朝食をとっていましたがあまり変わらないので西穂への縦走はあきらめて新穂高に下山することにしました。
新穂高に降りる最短ルートの白出沢は歩いたことがないのでこれはこれで楽しみだ。
白出沢の上部は岩がゴロゴロした広大な斜面。斜度はそれほどでもないが、とにかくルートが分かりにくい。ペンキ印のついている岩も常に動いているのでルートが一定でなく歩くのに苦労する。少しでも歩き辛いと思ったら立ち止まってルートを探した方が良い。
1時間くらいでガラ場の下部の雪渓が在るところに到着。ここからは右側の岩壁の下をへつるように降りる。
しばらくするとルートがとても不明瞭になり足場が崩れ不安定になる。どうやら雪渓が多い時期に使う道らしく。この時期はガラ場の中心を歩いた方がいいみたいだ。足場が崩れないように用心して沢の中心にもどる
スタートから2時間でようやくガラガラの斜面も終わり荷継小屋跡へ到着。ここでザックおろして小休止。
多少は歩きやすくなるかなと思っていたら今度は樹林帯の急降下。木の梯子が連続ででたりしてここも用心して降りる
白出沢が天狗沢と合わさるあたりからはこのルート一番の核心である岩壁の切通しの道になる。まずは落石や足場の崩壊に気をつけて崖をトラバース。赤い線がルートです。
この付近にはまだ雪渓が残ってます
このあたりはまるで下の廊下のよう。しかもあちらより足場が悪いので結構神経使いました。登る方がこのルートは足場が見えやすくていいです
切通しの道が終わると重太郎橋(ただの木の橋だけど)を渡って対岸へ。ここも雪渓の上を歩きます。
川を渡り上を見ると歩いてきた切通しの道の向こうに穂高の稜線が見えた
左岸に渡れば後は石畳の歩きやすい道を進む。笠ヶ岳を見る視線もかなり上になる。
樹林帯を1時間くらい下ると白出小屋に到着。スリルの在る箇所もあったけど総じて変化に富んだ面白い道でした。
穂高山荘から涸沢~横尾~上高地と下るルートは小屋も沢山あるし人も多いですが、こちらは本当に人と出会うことが少なく、荒々しい穂高の一部分であることを実感できる山慣れた人の道だと感じました。
後はショートカットを繰り返しながら、新穂高まで無事下山しました。下りの時間はコースタイムでは7時間でしたが5時間で降りることが出来きました。
後はひらゆの森で汗を流して下道をのんびり走り帰宅しました。
3日目の奥穂~西穂は大キレットと並び今回のメインディッシュだったので歩けなかったのは残念ですが白出沢を歩けたのでまあOKです。久しぶりの2泊山行で槍穂でしたが、やはりこの山たちは縦走してこそ良さが理解できると思いました。
次回は奥穂~西穂を歩きたいですね。